ナレッジ・マネジメント5つの方法

ナレッジ・マネジメント5つの方法―課題解決のための「知」の共有

ナレッジ・マネジメント5つの方法―課題解決のための「知」の共有

  • 作者: ナンシー・M.ディクソン,Nancy M. Dixon,梅本勝博,末永聡,遠藤温
  • 出版社/メーカー: 生産性出版
  • 発売日: 2003/05
  • メディア: 単行本
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この本の教え

組織の中でナレッジ移転を成功させるためのポイントとして「知識の種類(タイプ)と移転システムを適合(マッチ)させること」をあげているが、この点はすごくうなづける。

知識移転の5つのカテゴリー

連続移転
チームがある業務を行ってから、同じチームが新しいコンテクストでその業務を繰り返すこと
近接移転
源泉チームが、同じような業務を同じようなコンテクストで、しかし異なった場所で行っている受け取りチームに知識を移転させること
遠隔移転
非定型な業務に関する暗黙知を、源泉チームから受け取りチームに移転させること
戦略的移転
(製品の立ち上げや買収などの)非常に複雑な知識を、時空間で隔てられた二チームのあいだで移転させること
専門知移転
頻繁に行わない業務についての形式知を移転すること

知識移転カテゴリー別の事例

  • 連続移転
    • アフターアクションレビュー[AAR](米国陸軍)
      • 指針
        1. よく見せようとしない
        2. 経験的真理を発見する
        3. 批判へのずぶとさ
        4. ノートを取る
        5. 見たままに言う
      • 鍵となる質問
        1. 何が起こるはずだったか?
        2. 何が起こったか?
        3. その違いはなぜ生じたか?
      • ブリティッシュ石油はAARを「事中学習」と位置づけ、数ヶ月かかるプロジェクト期間中に「10回から15回のAARをおこない、その恩恵を受けている」という。当たり前といえば当たり前だが、行為(アクション)の直後(アフター)に実施しないと効果が薄れるからである
  • 近接移転
    • ベストプラクティス追試・普及(フォード自動車)
    • 警報通知センター(TI)
    • パワーパック(アーンスト&ヤング)
  • 遠隔移転
  • 戦略的移転
    • 知識資産(ブリティッシュ石油)
    • 陸軍教育センター(米国陸軍)
    • ラーニング・ヒストリー
  • 専門知移転
    • 技術フォーラム(バックマン研究所)
    • セカンド・クラス・メール(タンデム)
    • ベストプラクティス資源地図